お知らせ
2025.09.22
動物用歯科ユニット導入しました!(犬と猫の歯石除去、歯科手術を快適に)
動物用歯科ユニット(Airvets)
犬と猫の健康維持には、人と同様に口腔内ケアは非常に大切です。先日、医療的な口腔ケアに欠かせない歯科機器を、より便利で高性能な動物用歯科ユニットを導入致しましたのでご紹介します。
歯周病治療では、歯石除去から抜歯や歯冠整形、ルートプレーニング、ポリッシングなど必要な手技は多岐にわたります。従来ではスケーラーや高速ハンドピースなど必要になるたびに機器を切り替えて行っておりましたが、動物用歯科ユニットを導入することによってそれぞれの手技がユニット一台で完結できるようになり、操作もシンプルなため歯科治療にかかる時間を短縮できるようになります。これにより、必要な麻酔時間も短縮され、動物にかかる麻酔の負担が少なくなります。
歯科ユニットの機能を簡単にご紹介します。
超音波スケーラー
超音波の振動により歯垢・歯石を粉砕して除去しますので、歯冠表面を傷つけることなくスケーリングすることが可能です。先端から注水を同時に行いながら歯石を除去するため、超音波振動による熱損傷を防ぎます。チップの種類を変更し、歯肉縁下の細かい歯石もきれいに取り除くことができます。
3ウェイシリンジ
エアーと水を噴出し、残根の確認や治療中に生じた出血や歯石などの細かい汚れ、ポリッシング時の余分な研磨剤を洗い流す際に使用します。これにより、清潔な口腔内を保ちつつ治療を進めることができます。
高速ハンドピース(エアータービン)
歯冠の切削や分割に使用します。高速回転で効率よく切削できるため、歯冠の分割もより短時間で行うことができ、動物が感じる不快感も軽減できます。超音波スケーラーと同様に先端から注水を同時に行うため熱損傷を防ぎ、空気圧により切削・分割中に生じる細かい残留物や出血を除去することで明瞭な視野を確保できるようになります。
低速ハンドピース(ポリッシャー)
歯石や歯垢を除去した後の仕上げに使用します。研磨剤を使用し、歯面を滑沢化して歯垢をつきにくくすることができます。
吸引機
治療中に生じた水や唾液を吸引する際に使用します。口腔内にたまった水や唾液は、気管に流入してしまうと誤嚥性肺炎を起こしてしまう危険があるので、吸引することで誤嚥のリスクを防ぎます。
犬と猫の歯石、歯周病は、生涯にわたり悩まれる病気の一つです。
犬と猫の歯周病、歯石にお困りの飼い主様は、 愛知県東郷町 なぐら動物病院 までご相談ください。
獣医師 安部昌平